あさひ脳神経内科精神科クリニックあさひ脳神経内科精神科クリニック

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脳神経内科

Cranial nerve internal medicine

脳神経内科
Cranial nerve internal medicine

特に以下のような症状に対して対応可能です。その他の症状に関しても対応させていただきますので、ご相談ください。

①脳梗塞

脳梗塞

脳梗塞とは脳の血管が目詰まりを起こし、詰まった血管が栄養している脳の部位が虚血(血液が足りない状態)→壊死(脳細胞が死んだ状態)を起こすことで症状が出現する病気のことです。

虚血状態になることで一時的に症状が出現するも、結果的に血管に目詰まりを起こさず、症状が改善する病気を『一過性脳虚血発作』と言います。いわゆる脳梗塞の一歩手前の状態です。

脳梗塞には種類があります。まず、 糖尿病・脂質異常症・高血圧症といった生活習慣病からくる動脈硬化が原因で、血管が徐々に細くなり目詰まりを起こすものを『アテローム血栓性脳梗塞』といいます。また心臓の機能が悪かったり、心房細動といった不整脈があったりすると、心臓の中で血がよどむことにより血の塊(血栓)ができて、それが飛ぶことにより目詰まりを起こすものを『心原性脳塞栓症』といいます。他にも稀ですが、自己免疫疾患や膠原病が原因で起こす脳梗塞もあります。症状に関しては脳梗塞を起こす部位により異なります。視野の一部が欠けたり、顔や手足に麻痺が出たり、言葉が出なくなったり、言葉が理解できなかったり、呂律が回らなかったり、飲み込みが悪くなったり、などと様々な神経症状が出現します。それぞれの脳梗塞で原因が異なるため、予防薬や治療方法が変わります。検査を行い、病型を判断することが重要となります。症状が出た方、脳梗塞の通院加療で近医をお探しの方もぜひご相談ください。

②脳出血

脳出血とは脳内の血管が何らかの原因で破れ、脳の中で出血した状態をいいます。当院では頭部CTがあるため、その日の内に結果がわかります。症状としては頭痛や吐き気、また脳梗塞と同様で出血した部位によって異なる神経症状が出ます(①をご参照ください)。

③頭痛

片頭痛

  • 緊張性頭痛
  • 片頭痛
  • 群発頭痛
  • 薬物乱用性頭痛
  • 三叉神経痛
  • くも膜下出血
  • 髄膜炎

当院では頭痛の性状の詳しい問診からどの頭痛に分類されるか判断し、緊急疾患を頭部CTにて確認することが可能です。治療に関しては患者さんの状態に応じて、点滴や内服での加療で対応いたします。ひどい頭痛で日常生活に支障をきたす方も多くいらっしゃいます。気になる頭痛をお持ちの方はお気軽にご相談ください。

緊張性頭痛
後頚部を中心に両側が痛むことが多く、重苦しい感じや締め付けられるような痛みがでます。首や肩のこりを伴うことが多いです。肩こり体操や薬物療法により症状緩和や予防を行うことが可能です。
片頭痛
脳の太い血管が拡張すると、その周囲を取り巻いている三叉神経が圧迫され、刺激を受けます。刺激を受けた三叉神経からは神経ペプチドとよばれる「痛みの原因となる物質」が放出され、血管の周りに炎症が起こります。すると、さらに血管が拡張し、ますます周りの三叉神経が刺激されます。これにより頭痛が起こる病気です。片側または両側にズキズキする痛みが出ます。典型例では前兆発作として閃輝暗点という症状(目の前がチカチカして景色が歪む)が出ることがあります(20-30%程度)。他に光過敏・音過敏・におい過敏などの症状が出ることもあります。症状がひどいと日常生活に支障をきたす病気です。内服にもさまざまな種類があり、頭痛の予防も行うことができます。急性期の頭痛に対しても点滴などで治療を行うことが可能です。
群発頭痛
「血管性頭痛」であり、脈拍に一致した痛みが出ます。内頸動脈が腫れて痛みが出現すると考えられております。いったん起こると1~2ヵ月の間頭痛は継続し、一定の周期で頭痛が訪れます。男性に多いとされており、流涙、鼻汁、目の充血などが随伴するのが特徴です。治療方法としては酸素吸入、スマトリプタンの使用があり、予防としてはベラパミル、リチウムといった薬物治療が有効とされております。
薬物乱用頭痛
いわゆる頭痛に対する痛み止めを乱用することによって出現する頭痛です。もともとの頭痛は片頭痛、次いで緊張型頭痛が多いです。簡単に言うと、鎮痛薬の過量使用が原因で痛みに対する閾値が低下することが原因のひとつと考えられています。まずは原因となる鎮痛薬を減量、中止することが治療方法となります。場合によって補助薬として薬物治療を併用することもあります。
三叉神経痛
顔の感覚を脳に伝える神経が三叉神経で、三叉神経痛とは顔に痛みの出る病気です。痛みは非常に強いもので、突発的な痛みが多いです。一瞬の走るような痛みが数秒~数十秒程度続きます。腫瘍や血管で神経が圧迫されていることが原因のことがあり、こういった場合は頭部MRIで確認ができます。薬物治療で対処することが多いですが、ひどい症状の場合は手術が必要なこともあります。
くも膜下出血
脳の血管にできた脳動脈瘤という血管のこぶが破裂することで起こります。「今までに経験したことのないような激しい頭痛」を自覚されます。意識状態が悪くなることもあり、早期発見・早期治療が非常に重要な病気です。後遺症も残ることが多いため、正確に診断し適切な治療を受けることが重要です。当院ではCTを施行することで、迅速に診断することができます。治療としては入院が必要になりますので、適切な医療機関へご紹介といたします。
髄膜炎
発熱・頭痛・項部硬直の3症状が特徴的な症状です。多くの場合、エンテロウイルス(85%)、エコーウイルスなどのウイルスが原因の、ウイルス性髄膜炎です。また、細菌性髄膜炎といって中耳炎、副鼻腔炎、肺炎といった細菌感染から脳内に感染を起こす病気があり、中には重篤化し、後遺症が残る場合もあります。基本的には入院治療が必要となる病気です。

④めまい

めまいを感じている女性

  • 良性発作性頭位変換めまい症
  • 小脳梗塞・出血・腫瘍
良性発作性頭位変換めまい症
耳の内部の前庭器官というところは頭が地面に対してどのような位置にあるかを感じるため機能をもっています。前庭器官の耳石器の上には、耳石という小さな石がたくさん乗っています。この耳石が本来の位置から外れて、三半規管に行ってしまうと、頭を動かした際に耳石が動いてしまい、三半規管を刺激して症状が出る病気です。症状としては頭を動かしたり、朝起きようとして枕から頭を上げたりしたあとなどに、急激な回転性のめまいを自覚します。嘔気や嘔吐を伴うことがあります。点滴での加療で治療を行い、必要に応じて内服加療を行います。
尚、難聴・耳鳴り・耳閉感などの聴覚の症状は起こりません。この場合は、メニエール病や突発性難聴等が疑わしいため、耳鼻咽喉科を受診することをお勧めいたします。
小脳梗塞/小脳出血/小脳腫瘍
小脳は運動機能の調節、体の動きを記憶、大脳の思考をコピーして保持するという機能が備わっている部分です。この部位が障害されると、小脳失調症状といって呂律が回らない、姿勢や歩行が悪くなる、めまいや平衡障害といった症状が出現します。当院では頭部CTで確認し、さらに必要であれば近医で頭部MRIを施行していただき、判断いたします。基本的には入院加療が必要となることが多い病気です。

⑤認知症

認知症

  • アルツハイマー型認知症
  • 脳血管性認知症
  • レビー小体型認知症
アルツハイマー型認知症

認知症の中で最も多く全体の6割を占めます。症状としては短期記憶障害、判断能力の低下、見当識障害が出現します。短期記憶障害とはいわゆる物忘れから始まり、何度も同じことを繰り返し聞く、食事をしたことを忘れてしまうといった症状が出現します。判断力の低下が進行すると、料理の手順がわからない、片付けができない等の症状が出現します。見当識障害はまず日付などがわからなくなり、進行するとトイレの位置などが分からなくなります。さらに認知症の周辺症状といわれる行動・心理症状(BPSD)があります。易怒性(怒りっぽくなる)、ものを盗られたといって家族を責める『物盗られ妄想』、本人のなんらかの目的で外に出て迷子になってしまう症状、入浴をしない等の『介護拒否』などが出ます。

周辺症状に関しては特に介護をされるご家族が困る症状です。当院では頭部CTを行い、必要に応じて他院にて頭部MRI、脳血流検査を行うことで診断をし、抗認知症薬で進行を緩やかにし、周辺症状に対しても抗認知症薬の使い分けや抗精神病薬などを使用することで自宅や施設での生活を送れるようにサポートします。軽度の物忘れから認知症状の強い方まで対応できますので、どうぞご相談ください。

脳血管性認知症
認知症の20~30%を占めます。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳の血管の病気によって引き起こされる認知症です。急激に症状が出現する方と無症候性脳梗塞を頻回に起こし徐々に認知症状が出現する場合もあります。症状としては、『まだら認知症』と『感情失禁』が有名です。まだら認知症とは、具体的に物忘れや計算ができないといった症状があっても、長期の記憶に関してはしっかりしているといったできることとできないことが混在している状態の認知症症状のことを指します。感情失禁とはすぐに怒ったり、泣いたりして感情の起伏にムラがあることが特徴的です。頭部CTで検査を行い、脳賦活薬等を使用し治療を行います。
レビー小体型認知症
レビー小体という神経細胞に出来る特殊なたんぱく質の増加が原因となります。初期症状として「虫や蛇などが部屋にいる」「知らない人がいる」「小人がいる」(幻視症状)などと訴え、一人事を言ったりすることがあります。また、手が震える、動作が遅くなる、歩行が小刻みになる、筋肉がこわばる、身体のバランスを取ることが難しくなるといったいわゆるパーキンソン病と似た症状が出現します。また、症状に一日の内でムラがあったり、レム睡眠行動異常(RBD)といって寝ている時に暴れたり大声を出したりする症状が出現します。これらの症状に加え認知症状が出現する病気です。抗認知症薬で治療を行い、運動症状(パーキンソン症候群)に対しても治療が必要となります。幻視症状に対しても抗精神病薬などで治療が可能です。

⑥手のふるえ

  • 本態性振戦
  • パーキンソン病
本態性振戦
症状として手のふるえのみが出る病気です。ふるえ以外の症状はみられないのが特徴です。40歳以上では約4%、65歳以上では約14%で本態性振戦が出現すると言われています。年齢とともに少しずつ悪くなって自覚される方もいらっしゃいます。首のふるえとして症状が出現することもあります。緊張する場面で症状が悪化するという訴えもあります。本態性振戦のふるえは軽いうちは問題になりませんが、字が書きづらいとか、手に持ったコップの水がこぼれるなど、日常生活に支障をきたすようになると治療が必要となります。内服で加療することが可能です。
パーキンソン病

脳の中脳と呼ばれる場所に黒質という部位があります。この部位の細胞が減ってしまうために引き起こる病気です。神経の伝達物質であるドパミンがこの細胞の変性により減少することで、運動の調節が行われなくなり、体の動きが不自由になります。典型的な症状としては動きが鈍くなる『無動』、筋肉がこわばる『筋固縮』、安静時の手のふるえ『振戦』、転びやすくなる『姿勢反射障害』が代表的なものとしてあります。

日本では15万人程度患者さんがいると言われており、比較的多い疾患と考えられております。他の症状としては顔の表情が乏しくなる『仮面様顔貌』、臭いが鈍感になる『嗅覚低下』といった症状が出ます。うつ症状や不安症状が出現することも多い疾患です。臨床症状から判断し、MIBG心筋シンチグラフィーやDAT Scanといった検査を行うことで確定診断を行うことが可能です。運動症状が顕著になると日常生活に支障を大きくきたす疾患であり、ドパミンというホルモンを補充する治療が主体となります。適切な内服加療を行うことで、運動機能を維持することが可能です。また、中等度以上の重症度では難病に指定されている疾患であり、当院で申請は書類を作成することが可能です。症状があり、パーキンソン病が気になる方、内服の調節を相談したい方はぜひお越しください。

⑦歩行障害

歩行障害

脊髄小脳変性症

全国で約4万人の患者さんがいると言われています。遺伝によるものが30%程度、遺伝に関係なく病気になる孤発性が70%程度と言われています。いろいろなタイプがあり、それぞれ特徴的な臨床症状を呈すると言われています。脳の小脳と言われる部位にある細胞が変性することで起こる病気です。

前述の通り、小脳は運動機能の調節、体の動きを記憶、大脳の思考をコピーして保持するという機能が備わっている部分です。この部位に障害が起こると呂律が回らなくなり、言葉が途切れ途切れに出る『断綴言語』、足の運びがうまくできず、バランスが悪くなって歩けなくなる『小脳失調性歩行』、目標物に手などが到達できない『測定障害』が認められます。遺伝子のタイプによって症状が他にも出現することもあります。難病にも指定されている病気です。現在の医学では根治治療は難しい病気ですが、『セレジスト©』を内服することで小脳失調症状を緩和させることができます。これらの症状が疑わしかったり、ご家族にも同様の症状がある方はご相談ください。

多系統萎縮症
神経系の複数系統、すなわち、小脳、大脳基底核、自律神経障害が出現する病気です。脳内にα―シヌクレインという物質がたまり、GCIという神経細胞変性が起きることで発症すると言われております。症状としては別項の脊髄小脳変性症と同じ、小脳失調が出現したり、パーキンソン病に認められるパーキンソンニズムや、起立性低血圧や排尿障害など自律神経障害が出現したりします。注意しなければならないのが、睡眠時の喘鳴や無呼吸などの呼吸の障害であり、早期から認められることがあります。また、声帯外転障害や呼吸の中枢の障害により突然死が起こりうる病気です。頭部CTや MRI で、小脳、脳幹部(特に橋の脳底部)の萎縮を認め、その他に『十字サイン』や『被殻外側部の直線状の T2 高信号』等が特徴的とされ、診断に有用となります。難病にも指定されている病気です。現在の医学では根治治療は難しいですが、種々の症状に対して対処療法を行っていく必要があり、生活環境設定も大事になってきます。

⑧目の周りがぴくぴくする

目をつまむ女性

  • 眼瞼けいれん
眼瞼けいれん
眼の周りや顔の筋肉は脳から出る顔面神経によって動いています。両側の眼瞼けいれんの原因は、顔面神経に命令を与える脳の深部に存在する大脳基底核という場所の異常で起こります。一方、片側性のものは脳から出ている先の方の顔面神経が、途中で血管や腫瘍などに圧迫されて症状が出現します。原因を頭部CTやMRIで精査することが重要であり、治療も内服加療である程度抑えることが可能です。難治例の場合はボトックス注射や外科手術が必要になります。状況に応じて適切な医療機関にご紹介させていただきますので、是非ご相談ください。

⑨呂律が回らない

しゃべれない女性

筋萎縮性側索硬化症

自分で体を動かす筋肉のことを随意筋といいます。この随意筋をコントロールする神経のことを運動ニューロン(神経細胞)といいます。運動ニューロンは、いろいろな動作をするときに、脳の命令を筋肉に伝える役目をしています。この運動ニューロンが障害され、信号が伝わらなくなることで、筋肉が徐々に動かせなり、筋肉がやせ細ってきます。これが筋萎縮性側索硬化症という病気です。

日本では約8300人の患者さんがいると推定され、難病にも指定されている病気です。手足の力が入りにくい、箸が持てない、手足が上がらない、走りにくい、筋肉のぴくつきといった症状が現れます。手・指・足の筋肉が痩せてくるのも特徴的です。人によっては球麻痺症状といって呂律が回らなくなったり、飲み込みの機能が落ちたりします。進行速度には個人差はありますが、徐々に身動きが取れなくなり、呼吸筋の麻痺が起きたり、食事が摂れなくなったりします。現在の医学では根治治療は難しい病気ですが、治療法としてはグルタミン酸という物質による細胞障害が提唱されており、それを抑える『リルテック©』という薬があります。他にフリーラジカルという神経障害を引き起こす物質を消去することで病気の進行を遅らせる『ラジカット©』という点滴での加療があります。早期に診断を行い、ご本人はもちろん、ご本人と関わるご家族とご相談させていただきながら、治療方針と今後の生活の送り方などを相談させていただき、サポートをさせていただきます。

⑩しびれ

手がしびれた女性

脊柱管狭窄症

脳から背骨の内側に脊髄という神経の束が通り、そこから細かい神経が分岐して手足や臓器に神経が到達し、私たちの体は動いています。神経の束が通っている部分を脊柱管と言います。

骨や靭帯の肥厚、椎間板の突出などが原因で、この脊柱管という空間が狭くなり、神経が圧迫されて症状が出現する病気のことを言います。脊髄が圧迫されると部分的なしびれや痛み、腰痛などの症状が出現します。当院ではまず脊椎CTにて異常所見の有無を確認し、必要があれば近医でMRIを施行することにより原因の判断を行います。内服薬で脊髄の血液の巡りを良くし、神経性疼痛とよばれるしびれや痛みの症状に対して神経痛用の内薬で加療を行い、症状を緩和することが可能です。程度がひどい場合や力が入らないといった症状が出現した場合には手術やリハビリでの加療が必要となりますので、しかるべき医療機関へご紹介させていただきます。他に、椎間板ヘルニア、黄色靭帯硬化症、滑り症といった病気でも似た症状が起こります。

末梢神経障害
脳から背骨の内側に脊髄という神経の束が通り、そこから細かい神経が分岐して手足や臓器に神経が分布しています。この細かい神経というのが末梢神経と言われる部分です。この部分がなんらかの原因で障害されて手足のしびれや力が入らないといった症状が出る病気のことを総称して末梢神経障害と言います。ここでは一般的に多いとされる糖尿病性末梢神経障害、ギランバレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎といった病気について述べていきたいと思います。
①糖尿病性末梢神経障害

糖尿病の三大合併症の一つで、長期にわたり糖尿病に罹患されている方に起こる病気です。微小血管が障害されることで、その微小血管が栄養する末梢神経にダメージが起こります。その結果、手足の先にしびれや疼痛が出現する病気です。非常に軽度のものから日常生活に支障をきたすほど重症な方まで人により異なります。糖尿病を患われている期間が長かったり、血糖のコントロールが悪かったりすると症状がひどくなる傾向があります。まずは糖尿病のコントロールを行うことが先決で、症状に対しては糖尿病性末梢神経障害に対する疼痛・しびれに使用する薬剤を用いることで緩和することが可能です。ぜひご相談ください。

②ギランバレー症候群

稀に風邪や下痢などの感染を契機に自分の神経に対する抗体という物質ができることで発症します。抗体というのは体の中の認識物質のことです。通常は細菌やウイルスなどの外部の侵入者に対して抗体がつくことで、細菌やウイルスを退治する細胞がこの抗体を認識して攻撃をします。これを自己免疫応答といいます。この病気の場合、神経に対する抗体『抗ガングリオシド抗体』が作られ、これが神経につくことで誤認され、自分の神経が壊されてしまうために症状が出現します。通常感染後から1~4週間程度で発症し、症状としてはしびれが多く、指先から始まり、手袋や靴下を履く部分に一致してしびれが広がり、手足の力が徐々に入らなくなります。1~2週間程度で症状のピークとなります。重症化すると呼吸筋の麻痺や自律神経障害で突然状態が悪化することもあり、早期の診断と適切な治療が重要となります。

③慢性炎症性脱髄性多発神経炎

神経というのは脳からの刺激が流れる電線だと考えてください。自己免疫応答によりこの電線に炎症が起こり、脳からの刺激が通らなくなることで、症状が出現する病気です。特異的な抗体は現在発見されておりません。10万に1~2名と非常に珍しく、難病にも指定されている病気です。症状としては手足の筋力の低下としびれが出ます。大量免疫グロブリン療法などの治療方法があります。

⑪顔面がゆがむ

  • ベル麻痺

顔面神経麻痺のうち原因が明らかでないものをベル麻痺(特発性末梢性顔面神経麻痺)と言います。原因として多いといわれているのが、疲労や免疫力低下、ストレスなどをきっかけに、以前より感染していた単純ヘルペスウイルスのウイルス量が増えること(再活性化)です。症状としては片側のまぶたが閉じられない、片側の口元から水がこぼれる、片側の口の先が下に下がる、味がわからない、などがあります。

脳梗塞などとの鑑別が必要であり、臨床症状や画像診断で判断します。治療方法としては抗ウイルス薬やステロイド、ビタミン剤などで治療が可能です。治療はあくまで進行を止める治療であり、すでに起こってしまった麻痺に対してはリハビリが非常に重要です。リハビリをしても麻痺が残る場合があります。当院では自宅でできるリハビリの説明書をお渡しいたします。発症してから受診と治療までの時間が早ければ早いほど、回復の程度に影響してきます。あれ?変だなと思った際にはぜひご相談ください。

⑫力が入らない

力がはいらない男性

力が入らないのは上で記した疾患でも出ますが、筋肉自体の問題で症状が出現する病気があります。筋疾患は様々な疾患があり、鑑別が重要となります。大まかにわけて炎症性筋疾患(多発筋炎、皮膚筋炎、封入体筋炎など)と遺伝性筋疾患(筋ジストロフィーなど)があります。筋炎とは何らかの原因で筋肉に炎症が起こり、壊死することにより、腕や足、臀部といった筋肉に筋力低下や筋痛が出現します。他には関節痛や典型的な皮膚症状が出ることもあります。採血などで検査を行い、確定診断をし、ステロイドや免疫抑制剤で治療を行います。

⑬意識消失・痙攣発作

脳

  • てんかん
  • 徐脈性不整脈
  • 神経調節性失神
  • 起立性低血圧
てんかん
大脳の神経細胞は規則正しいリズムでお互いに調和を保ちながら電気的に活動をしています。この穏やかなバランスを持った活動が崩れて、激しい電気的な乱れが起きることで、いわゆるひきつけを起こす病気です。繰り返されることが多いため、一度の発作ではてんかんとは言えません。原因としては生まれたときの仮死状態や低酸素の影響、脳梗塞や脳出血などの後遺症として出現する『症候性てんかん』と検査をしても異常が見つからない原因不明のものである『特発性てんかん』があります。症状としてはいわゆる全身のひきつけで起こるもの、部分的にひきつけが出るもの、意識を失うもの、記憶が飛んで行動はできるが後で気づき記憶がないもの、自動症といって口をもぐもぐささせ、一見目的にかなった行動をするものなどがあります。当院では他院と連携をとり、脳波検査を行うことで診断・治療を行っていきます。
徐脈性不整脈
通常一定の間隔で心臓は収縮し、血液を送っていますが、正常よりも脈が遅くなり、血液がうまく送りだせないことにより意識消失や脳の血流不足によっててんかんのような発作を起こすことがあります。この原因となる不整脈を心電図検査で検査を行います。必要に応じて24時間心電図を行う必要があり、当院でも今後行えるようにする予定です。原因としては洞不全症候群、房室ブロック、徐脈性心房細動があります。検査結果で専門機関を紹介させていただきます。
神経失調性失神
比較的多い失神の原因のひとつです。失神とは一過性の全般性脳血流の低下により引き起こされる一過性の意識消失のことを言います。一過性ですので失神の場合、数分以内(多くは1分以内)に意識は回復するのが特徴です。排尿、咳嗽、嚥下恐怖、疼痛、驚愕、および血管迷走神経反射などを原因に失神が誘発されます。メカニズムとしては脳の血圧を調節する部位に刺激が達し、交感神経(興奮の時に働く神経)の緊張が低下し末端の血管の拡張が起こり、同時に迷走神経の亢進により心拍数の低下が起こります。その結果、血圧低下と徐脈により脳血流は低下し失神を起こします。この病気を総称して神経調節性失神と言います。
起立性低血圧
体位変換時、とくに寝た状態や座っている状態から急に立ち上がった時に血圧が下がることで症状が出現する病気です。ふらつきやめまい、心臓がどきどきする、視野のかすみ、目の前が真っ暗になる、失神などが症状として出現します。全身の血液量のうち、立ちあがった際に500〜800mlはお腹や足に移動します。すると、心臓にもどる血液の量が減少します。正常な方だと、この状態になったことで交感神経を中心とする調節反射が働き、脈拍の増加や心臓の機能の増加、末端の血管が絞まることで、立位になっても血圧が維持されます。しかし、このような血圧コントロールのメカニズムの中で、何らかの原因で調節反射が正常に働かず、血圧が下がり発症する病気です。外来にてシャロンテストという簡易的な検査を行うことで判断が可能です。また、心電図で精査も可能です。薬物治療や運動療法などの方法で治療を行うことが可能です。

⑭言葉が出ない、理解できない

右効きの方の場合、左側の脳に言語の中枢が存在します。ブロカー野、ウェルニッケ野と呼ばれる部位で、前者はことばを話したり、字を書いたりする機能が備わっており、後者はことばを理解する機能が備わっています。この部位が上記疾患等で障害を受けると症状が出現します。

⑮夕方になると疲れる、まぶたが重い

目が疲れた女性

  • 重症筋力症

神経と筋肉が接する部分(神経筋接合部)では、アセチルコリンという物質が神経の端から筋肉に向けて放出されます。これにより私たちは脳からの命令を筋肉に伝え、体の筋肉を動かしています。

重症筋無力症は、アセチルコリンを受け取る受容体(受け皿に当たる部分)の働きを妨げる抗体(抗アセチルコリン受容体抗体)が体内で作られることで、受容体の機能が働かず、脳からの命令が筋肉に伝わりにくくなる病気です。他にも筋特異的受容体型チロシンキナーゼに対する抗体もあります。重症筋無力症の症状としては、連続して手足を動かすと筋肉がすぐに疲れて、力が入りにくくなります。また、まぶたが下がってくる眼瞼下垂と、ものが二重に見える複視などの眼の症状を起こしやすい特徴があります。採血で検査をして抗体を発見することで診断を行うことができます。まれに両方の抗体が陰性である方もいらっしゃり、筋電図などの検査や臨床症状で診断をして治療を行います。難病にも指定されている病気です。抗コリンエステラーゼ阻害薬やステロイド、免疫抑制剤といった薬を使用し治療を行ないます。

⑯多発性硬化症

通常、脳の情報は、神経細胞を通じて、体全体へと伝えられています。脳の情報を伝える電線のような働きをするのが、軸索と言われるものです。これは神経細胞の一部が突起のように長く伸びたもののことを指します。また、軸索は髄鞘という電線のカバーのようなもので覆われていて、この髄鞘により、我々は脳の情報をスムーズに伝えることができるのです。多発性硬化症は何らかの原因で、この髄鞘が障害(脱髄と言います)されることで、情報がスムーズに伝わらなくなり、様々な症状が出ます。病気の部位としては脳の至るところや背骨の中を通っている神経の束である脊髄と呼ばれる部位にこの脱髄の病変が出現します。病気の部位によりしびれや手足の動かしにくさが出たり、感覚がわからなくなったり、眼球の動きが悪くなったり、複視(ものが二重に見える)が出たり、尿が出なくなったり、便意が出なかったりなどと様々な症状が出現する病気です。難病にも指定されている病気です。検査としては頭部MRI、脊髄MRI、腰椎穿刺といった様々な検査が必要になります。また、急性期の治療には入院が必要であることが多いです。診断がつけば、適切な医療機関へご紹介させていただきますので、ご相談に来ていただければと思います。

(C)Asahi Neurology and Internal Medicine / Psychiatry Clinic